「共感による理解」で何が分かればいいのか?

第五の習慣

理解ととらえ方

人の話を深く聴けるようになると、とらえ方は人によって大きく異なることがわかってくる。そしてその違いこそが、相互依存の状態において他者と力を合わせて何かをするときにポジティブな効果を与えることもわかってくる。
(7つの習慣 P.368)

以上の説明から、2ページ少々で話題は次へと移っていく。もうちょっと教えて欲しいところ。具体的に、相手との会話の端々から、何を見ていけばいいのか? これが大きな問題だ。

しかし、このヒントはすでに第1~第5の習慣で触れられている。下世話ですが、何を「共感による傾聴」すればいいか、全9項目、一挙にまとめていきます!

1.内面の中心にあるものは11種のどれか?

「配偶者」「家族」「お金」「仕事」「所有物」「娯楽」「友人」「敵」「教会」「自己」加えて「原則」配偶者中心。
これらの11種は、「安定」「指針」「知恵」「力」という4つの側面で特徴がみられる。

例えば、
・職業で価値が決まり、仕事をしているときが安心できる
・仕事、会社に求められているか
・自分の仕事の範囲であり仕事が人生
・仕事上のロールモデル、仕事ができなくなると行動力を失う
という言動が端々に出るなら、その人の内面の中心は「仕事」である。

2.人間関係の6つのパラダイムはどれを使っているか

勝ち負け、損得で見るのか、それとも自信を置かない妥協か。
・Win-Win
・Win-Lose
・Lose-Win
・Lose-Lose
・Win
・Win-Win or No-Deal

3.人格

・誠実 (自分自身への信頼程度)
・成熟 (勇気と思いやりのバランス感)
・豊かさマインド (ガツガツ度合い)

4.リーダーシップとマネジメントのスタイル

・デリゲージョンの2タイプ
・時間管理の4つの世代

5.「終わり」をどう描いているか

6.主体的の認識はどの程度か

7.脚本は書き直せると思っているか

8.理解の5段階はどれを実行しているか

9.信頼口座の残高はどの程度あるか

下世話にいうと、
観察ポイントは「7つの習慣」で提供されたパラダイムについて、相手はどうか? 自分はどうか? 理想としては(本にある)これだけど。を見極める。

重要なポイントは①相手の「内面の中心」は何かの見極めだ。それに付随する②~⑧は、各項目についてどのタイプかを理解することで、内面の中心を特定する手がかりになり、かつ、相手の人物像のディティールを構築することに繋がる。
すると、相手のパラダイムがプロファイルでき、人物像がイメージできる。そうして、初めて「相手ならこう認識し、こう考えて判断するだろう」という推測ができる。

最終的に⑨信頼口座の残高がどれぐらいかを見積もること。こちらから、「理解を求める」ときに、どのようにアプローチすればいいか、目安となる。